集客は事業スタートから続く課題。事業を継続するには現金が必要。その現金は普通に考えれば自分で貯めるか他人からの投資・融資で用意することになるけれども、モタモタしていると出費ばかりで現金が減ってしまう。収支赤字になったら倒産するのではなく現金がなくなったら倒産する。だからひたすら集客をして収益をあげなきゃならない。逆に集客できる仕組みができれば事業継続できる。
私は営業代行や物販で起業をする。メーカーではない。依頼者(クライアント)の商品・サービスを購入いただけるお客様(エンドユーザー)を集客することになる。販路開拓である。集客のネタはどうしよう?依頼者側から顧客リストが共有されると楽だけれども、なければ自社で用意しなきゃならない。まず今まで交流してきた人たちが第1段階の顧客データベースとなる。注意点は前職の会社タイトルがなくても、独立起業した私とお付き合いしていただける人がどれだけいるか。もし残念ながら存在しなければゼロから集めなきゃならないが、この顧客データベースが大きくなればなるほど、やれることも多くなる。
思い通りにうまくいかない。提案してみて断られるかスルーされる。でも最初はOK。なぜダメだったのかを記録して次回の営業に役立てる。ダメであった理由はざまざま。相手側に興味(ニーズ)がなかった、興味は示したが時期ではない(タイミング)、予算感覚があわない(コスト)、他社の方が良い(ライバル)など。それも記録しておき、セールストークや広告デザイン、価格などの改良を繰り返す。私の場合は幸運なことに知人の、そのまた知人に最初の商品が販売できた。ちょうど困っていたことに対して解決できる商品をお届けできた。その商品を仕入れるメーカーも知人の紹介が起点である。起業準備段階でこの販路ができたことは感謝、感謝、感謝である。人に嫌われない性格で良かった、無意味に喧嘩しない性格で良かったと思う。これぞアルムナイである。
さらにありがたいことに前職と取引契約ができた。しかも複数の部門とそれぞれ個別契約である。始動する段階で固定収入が計算できること、新規顧客リードが共有できること、これはとても大きい。この収入で広告投資ができ、法人として仕入先・取引先が具体的に増えたことになる。第1段階の顧客データベースを濃い内容にしてくれた知人たちに感謝、感謝、感謝である。
そして次の施策はどうするか。現実的に「受注できた = 誰かの問題を解決できた」と言える。 だから再現を試みる。同じ営業手法で新たな注文が取れるのかどうか。再現性がないなら、それはナゼ? 単純に顧客数が足りていない可能性もあるし、伝え方を間違えているかもしれない。ビジネス用語でPDCAとかよく聞きますが、シンプルに実験と判断の繰り返しです。第2段階の顧客データベースは起業後に経営者として新たに出会う人の範囲でつくることになる。
退職後も前職と接点がもてた。この時点で起業が失敗する確率が下がったと言える。大変ありがたい。